ワイナリー便り

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ワイナリー便り No.6 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

 【2015年の収穫】
2015年の収穫はとても長く、4ヶ月に渡りました。スパークリング向けのぶどうの収穫が2月11日からはじまり、
全ての品種の収穫が6月3日に終わりました。

 収穫時期の天気は雨もほとんど降らず好天が続いたため、健康で熟成したぶどうが収穫できました。
 赤白の比率は赤ぶどうは72%、白ぶどうが28%です。総収穫量は2800t、前年比で25%の増加です。

 この収穫量の増加は2,3年前に植付けした木が収穫可能になったおかげです。
来年には約40ヘクタールの畑が新しく収穫可能になるので、今年からさらに25%増を予定しています。
 新しい畑を含めた畑の総面積はほぼ300ヘクタールになります。
 今年の白ワインはアルコール分は少し低め、程よい酸味を持ち、去年に比べてフレッシュな出来です。
 赤ワインは去年と同様の出来で、ぶどうが成熟しすぎてしまう原因となる過剰な気温の上昇がなかったため、
 とくにカベルネソービニョンは出来が良いです。
【現在の畑での作業】
 現在の畑は眠っている状態です。畑では剪定を行っています。剪定を行うことにより状態の良いぶどうを収穫で
 きるようになります。芽の数を調整してひとつの木から収穫できるぶどうの量を確定します、剪定は枝を短くす
 る方法と、長くする方法の2種類あります。
 チリで一般的なのは短く切る方法で、カベルネソーヴィニヨン、シラー、メルロー、シャルドネで行われます。
 普通は8個から10個の芽がありますが、1本の木あたり2個のみに剪定します。
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 枝を長く切る方法は芽が育ちにくいカルメネーレで行われます。8から10個の芽を残しています。
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ワイナリー便り No.5 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

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2月8日から始まった今年の収穫は約4ヶ月という長い期間に亘り行っています。
今、最後のブロックの収穫を行っていて、5月22日頃に全ての収穫が終わる予定です。
新しい畑での収穫が今年から始まり去年より30%収穫量が増え、今年の収穫はとても苦労が多かったです。
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ぶどうが成熟する期間は天候に恵まれ、ほとんど雨は降らなかったため、健康でポテンシャルの高いぶどうの収穫が出来ました。それゆえ、今年のワインの出来は十分に満足できるものです。
今年の白ワインのぶどうはフェノールが少ないので、苦味が少なく、後味がよいワインに仕上が期待されます。

 
赤ワインのぶどうについてはとても満足しています。
今年は赤ワインにとって、とても良い年でした。しつこくなく、適度なタンニンがあり、フレッシュで、果実味が豊かで、口の中で整ったワインが期待できます。
カベルネソーヴィニヨンとメルローの出来はとても良い年でした。
しかし赤ワインの出来はこれから8〜10ヶ月の樽熟成を行ってから本当のポテンシャルを発揮してくれるでしょう。
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ワイナリー便り No.4 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

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2015年の1月はとても暑かったです。過去50年で一番暑かったとも言われています。
この暑さの影響でぶどうの成長は少なくとも7日から10日程早くなり、
スパークリングの向けのピノノワールとシャルドネの収穫が今週から始まりました。
(今年はテスト的にピノノワールを使ったスパークリングも造るようです。)

 

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シャンパーニュ方式でつくるスパークリングワインは
瓶内二次発酵においてバランスよく仕上げるために糖度が低く、
高い酸度を持つぶどうが適しているため、収穫時期は早くに始まります。

その他のぶどうは、ほぼ100%色づき、実に糖分が蓄積し始めています。
3月始めにはほぼ全ての白ワイン向けのぶどうは収穫を終える予定です。
赤ワイン向けぶどうはまだ糖分が実に十分に蓄積していないので、3月中頃から収穫を始める予定です。

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ワイナリー便り No.3 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

 

サンホセ12月ー1

12月は収穫されるぶどうの品質が決まる月です。より良い品質のぶどうを収穫するため収穫量の調整を行っています。

先月のニュースでお知らせしたように、葉や枝の成長が止まった植物は果実に栄養を与え始めます。

ぶどうの果実に色が着き始め、糖分が蓄積されていきます。

サンホセ12月ー2

ソーヴィニヨンブランは色が緑色から黄色に変わり、果実に糖分が蓄積されてきています。
赤ワイン用のぶどうも色づき始めているのがわかります。
カベルネはまだ変化が始まったばかりですが、メルローは30%から40%が赤くなってきました。

サンホセ12月ー3

ワイナリー便り No.2 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

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日本とは四季が反対のチリでは新しいシーズンが始まったばかりです。
今年の春はぶどうの木が凍るようなこともなく順調です。秋には例年通りの収穫量が期待されます。
現在畑では剪定作業を行っています。剪定はブロックごとの収穫をコントロールするための初期作業です。
各々のぶどうの木に枝とぶどうの房がどれだけあるか確認することにより、おおよその収穫を予想することができます。
また、ぶどうの木を整えることによりより良い収穫が可能になります。
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現在ワイナリーは生産量の向上のために様々な投資をしています。
約100万リットルのワインが保存できる貯蔵庫と新しいボトリングラインを備える建物を建設しています。
新しいボトリングラインは現在のほぼ2倍にあたる1時間あたり3,000本の瓶詰めが可能となります。
このラインはスクリューキャップ対応で、ボトル洗浄、ラベル貼り付けの機能も備えます。
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ワイナリー便り No.1 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

国際市場でのチリワインの需要の増加を受けて、現在ワイナリーの拡張工事をおこなっています。
もっとも直近の拡張は新しいボトリングラインの建設です。
10万ドルの投資を行い、1,000平方メートルの面積の建物を建設中です。
この建物は2つのボトリングラインと1つのBIB用のラインとストックルームを備えます。

この拡張工事によって受注から出荷までのリードタイムの短縮を実現します。
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甲州の収穫会“初”参加!

9/27に山梨県の塩山にある「甲斐ワイナリー」さんに甲州の収穫のお手伝いに行ってきました。

こちらのワイナリーの風間聡一郎くんとは昔とあるところで知り合って、彼が塩山に戻ってからはネットの中だけでしたが、久々にお会いして「自信に満ちた、いい顔つきになっているな」という

第一印象でした。まぁその理由もこの後すぐにわかるのですが・・・

ワイン造りは活字や映像で見たり聞いたりはしていますが、もっぱら飲むことが専門の自分。

一度、この液体がどうやって作られているのか見てみたいと思っていたところ、

今回の収穫会の募集が!

「行ってみるしかないでしょ!」

体力には自信がないが、何とかなることを信じて「いざ塩山へ!」

看板 正面

当日は天候にも恵まれ、とても気持ちの良い収穫日和でした。

畑に移動し軽く説明を聞き、甲州の収穫が開始されました。

思っていたより棚の高さが低くて少し中腰にならないといけない高さだったのですが、

やばい、腰に来るかも」と思いつつ、初めての収穫に没頭している自分。

風間くんが今年の甲州の出来栄えを褒めちぎっていたのでこっそり摘み食い。(ごめんなさい)

程よい酸味と甘みで、癖はそんなにないかな?というのが第一印象。でもそこがいい感じでした。

つまみ食いも程々にして収穫の続きを・・・

今回は30人近くの人が集まったそうで、私を含め初心者の方が多かったらしいのですが

午前・午後あわせて無事に3.5t位の収穫が完了しました。

甲州1甲州2

甲州3甲州4

本来はここまでの予定でしたが、時間がかなり早く終わりそうだったので、風間くんから

追加依頼が!

近くの畑から「ブラッククィーン」という品種の葡萄を収穫。その後、手除梗・破砕をしての、

まさかの仕込みのお手伝いまで・・・人使いが荒いな~風間くん!(独り言です)

手除梗も勿論初めてだったのですが、未成熟の果実などを選果することにより、ワインになった時により良い味になるとのこと。(機械でやると未成熟の緑色の果実も入ってしまうのでそれが青臭さの原因になるらしいです。)

ブラッククィーン1 ブラッククィーン2

あの自信満々の顔つきの理由がわかりました。

健康な状態の葡萄を育てあげ、収穫し、選果して仕込む。(この先の作業はまだ見たことないのでどんな努力があるのかわかりませんが)

そんな経験値が彼の顔に出ているのだな~とおもいました。

 

今回収穫した甲州とブラッククィーンはすでに仕込み作業に入っているようですが、

きっと素晴らしい2014年ヴィンテージのワインを造ってくれることでしょう。

 

そして、次回もまたお手伝いに行きたいと思ってはいるものの・・・

右足が筋肉痛でまともに歩けなくなっている自分。体力と相談して決めたいと思います。

 

 ☆甲斐ワイナリー株式会社 http://www.kaiwinery.com/