ワイナリー便り No.8 (サン・ホセ・デ・アパルタ)

                      

【2016年の収穫】

今年の収穫は例年よりも10日ほど遅く始まりました。
収穫が遅れたことによりぶどうの糖分が通常よりほんの少し少なく、
ワインのアルコール分も少し低くなっていますが、爽やかさが増しています。
2016年のワインはとてもフレッシュで、飲みやすい仕上がりです。
今年の白ワインは果実味と酸味が豊富で飲みやすいです。複雑なアロマが際立ちます。
赤ワインはフレッシュさとシッカリした果実感があります。
少し軽めで、タンニンもスムーズなので飲みやすさが特徴です。

収穫が行われた時期の天気は少し変わっていました。4月末に2回雨が強く降り
チリ国内のぶどう生産の40%を占めるクリコ地区から南の畑に大きな影響が出ました。
収穫が遅れたことも含め、雨の影響で今年収穫されたぶどうの品質はあまり良くありません。
収穫量についても全国的に30%近く減りました。

サンホセデアパルタは北部にあるので、雨が降る前にほとんどのぶどうの収穫を終えていたため
雨の影響は南部に比べて少なかったです。

【ぶどう畑の現状】

今の時期の畑では来年の収穫に向けての最初の作業である剪定を行っています。
ブロックごとの状況に従い剪定方法を変え、新芽の数を調整します。これにより収穫量のコントロール
を可能にします。
今年の冬は寒く、雨が多いため、アンデス山脈には雪がたくさん積もっています。
ここ最近は雨が少ない年が多いので、山脈の雪解け水が豊富にあることはぶどう栽培にとても重要です。

2016 収穫2 2016 収穫4

 

【新製造ライン】

2016年は前年比で30%輸出量が増えました。チリ国内の販売はは2つの大手スーパーと契約し順調です。
新設した製造ラインの立ち上げは思った以上に苦労しました。しかし現在では100%稼働し、
輸出向け、国内向け両方の出荷量増に貢献しています。以前の倍以上の1日あたり最大で1,500ケースの
出荷が可能になりました。

新設備1 新設備2 新設備5 新設備6